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デート商法でスーツを買わされないための『詐欺師入門―騙しの天才たち その華麗なる手口』

詐欺師入門―騙しの天才たち その華麗なる手口
デヴィッド・W. モラー
おすすめ度 ★★★★★


★★★★★ 2005-03-22 ノンフィクションであり、一級品の文学作品。
ノンフィクションもの的な教養書だが、あとがきにもあるように、
文学的要素が高い。
1910〜1920年代に活躍した詐欺師の手法などが
実にスリリングに説明されている一方で、
それぞれおの詐欺師がカモを騙すために、
いかに社会的に魅力のある人物になりきるのか、
また、それはどんな風に魅力的なのかを見事に描き出している。
詐欺師とカモという、欲と欲のぶつかりあいの仕組みの
全体像をつかもうと筆を進めれば進めるほど、
人間という生き物が持つ欲や弱さやズルさが滲み出てくる。
面白い、面白いと言いながらページをめくるうちに
最後のページにたどりつき、本を閉じた後にふと考えた。
本書に出てきた詐欺師達にばったり出会ったとしたら、
私は騙されずにいられるだろうか、と。
幸いにも私は詐欺師にばったり会うような生活を送っていないので
まだ答えは得られていないのだが、
一読して、欲に対する自分の弱さのことを考えずにはいられなかった。
文学作品としても、ノンフィクションとしても一級品である。
素晴らしい。

★★★★★ 2004-07-02 詐欺師入門をよんで
この本は題名をみればマイナスイメージなのだが、中身は非常に繊細な内容となっている。
人を騙すことはとても正当化できることではないのだが、かれらの騙す手口は非常に巧妙で逆説的な意味を持つことが多い。

この本を購買者たちはおそらく詐欺師になろうと思って購入しないはずだ。この本に期待すべきは騙すがわと騙される側に潜む人間のドラマを楽しむのだろう。

★★★★☆ 2004-02-14 裏社会のかっこよさ
裏社会の人間でもやはりトップクラスになってくると、やはり生き方に味が出てくる。詐欺師入門と書いてあるが中身は質のいい文学的な感じの印象を受ける。
これを読んでも詐欺師にはなれないが、少しでも興味があるならはまることは必死。

★★★★★ 2003-10-10 勉強になるbooks
私がこの本に出会ったのは、もちろん天才詐欺師への興味があったためなのだが、日本では、ファーストクラス詐欺師についての知識はとても浅く、彼らに対する美学もまたほとんど理解されていないといっていいだろう―――または、無知。かつて、落語の世界では、垣間見られたその美学は、いまや消えうせてしまったように思われる。この本は、D・モラー自身による研究、かつてトップに君臨した詐欺師へのインタビュー,old trickの紹介などさまざまな美しい事実を紹介してくれるが真の天才詐欺師たちの哲学は、それを超えたところに存在するのだということを教えてくれる。カヴァーデザインもいかしているので5星。

★★★★★ 2000-12-14 明瞭なる世界。
何をどうがんばってみてもわれわれは他律的な世界で生かされている。悲しければ泣くし、嬉しければ笑う。営業の成績があがれば比例してアゴもあがる。この本はその因果の外側でモノを考え、その因果の内側しか知らない人間を手玉にとっていった人間の行動を記したもの。

人間の思考は直接コントロールできない。ただ、ゲームのルールを理解した人間がうまく溝を掘ってやれば、面白いように水はそれに沿って流れていく。思考の他律性は、何より自分の思考を制御するために必要だと思う。世界に対して影響を及ぼそうなどという試みはその後で然るべき。

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